深刻化する空き地問題について

 

さて、本日は深刻化する空き地問題について考えていきたいと思います。

みなさまもニュースなどでお聞きになったことがあると思いますが、

今、日本では空き地・空き家の増加問題が深刻になってきています。

なぜ空き地になるのか?ということなんですが、

①登記制度の問題

②権利の問題

と大きく2つの問題があるそうです。

 

まず、①登記制度の問題についてご説明します。

日本の不動産登記(所有権移転など)は「任意」だということをご存知でしょうか?

もちろん、銀行の融資を受けて購入する場合には必ず登記をすることになりますが、

現金で購入の場合や相続の場合には”登記されない”ことがあります。

特に相続登記については問題が多いのです。

例えば、田舎の山林をAさんという方が相続したとします。

この山林の価値(価格)が著しく低い場合、Aさんはわざわざ手間をかけて登記をしようとは思いませんね。

そうすると、登記を行わないのでこの時点で所有者が不明になります。

でも、「市町村が固定資産税を課税しているんだから、相続人のAさんにすぐ辿り着くのではないか?」と思われるかもしれません。

しかし、仮にAさんが別の市町村(主に県外)にお住まいの場合、市町村間で情報を共有するシステムはないのですぐに相続人を把握することが難しくなります。

さらに、2世代3世代と相続登記をしてこなかった場合には、ねずみ算式に相続人が増え、市町村における調査のコストも馬鹿になりません。

こうなると、もう手のつけようがないというわけです。

 

次に②権利の問題についてご説明します。

日本の所有権は、諸外国と比較してとても”強い”と言えます。

それは日本国憲法の「財産権」で強く保護されているからです。

しかし、例えばドイツなどの欧米では、「権利」の他に「義務」も同時に課されている場合が多いのです。

こうすることで、「俺の土地なんだら、利用しようが利用しまいが関係ないだろ!」ということは言えなくなります。

その土地が利用できないことで”公共の福祉に反する”ようなことがあれば、国は権利を行使することができるうようです。

これならば空き地問題は発生しにくいと考えられます。

そして、日本でもこのように”強い所有権の見直し”の動きがあったそうです。

ですが、そのタイミングで高度経済成長期に突入し、土地の価格が上がり続け、いわゆる「土地神話」ができあがった結果、

強い所有権を守ろうとする国民の意識が高まり、結局は見直しができなかったという背景があるそうです。

 

こうして考えてみると、日本の空き地・空き家問題は非常に根深く、解決に向かうには相当の労力と時間がかかるように思えます。

ですが、どこかでカイゼンをスタートしなければ、この空き地空き家問題はより一層深刻になると思われます。

この問題を解決するための第一歩は、こうした問題に少しでも多くの人が関心を持ち、解決に向けての一歩を踏み出すことだと思います。

そうでなければ、国が法律を改め、権力を行使し、痛みの伴う改革になるのかもしれません。

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